組織にいながら、自由に働く。【読書レビュー】
- 2018.07.15
- 読書
書籍「組織にいながら、自由に働く」(仲山進也著)を読了しました。
その中で気に入ったフレーズがあったので、紹介するとともに、一旦手を止めて自らを振り返ってみようというのがこの記事の主旨です。
「楽しい仕事はあるのか?」という問い
「自分にとっての天職、最高の仕事は何か?」という問いは、多くの人がずっと答えを探し続けている命題だと思います。
僕も自分が夢中になれる仕事をずっと探し続けて、社会に出てからは同じ組織に所属しながらも、新しい働き方の模索を続けてきました。
ある仕事を「天職」とする上では、その仕事が楽しいだけではダメだと思いますが、逆に楽しい仕事でなければ「天職」とはなりえない、そんな風に考えています。
そんなことを考えていたら、著者の仲山進也さんが以下のように書いていて、読んでいて腹落ちしました。
いきなり夢も希望もない話をするようですが、私は「あらゆる仕事は作業」だと考えています。
(中略)
仕事を楽しくするためには、まず目の前の仕事をするにあたって「好みでない作業を減らすこと」と「好みの作業を増やすこと」がキモです。
「楽しい仕事はあるのか?」という問いに対して、
そして好みでない作業からは全力で逃げることで、楽しい仕事に近づくことができる、
またこの内容は、落合陽一さんが提唱するストレスマネジメント論にも近い内容だなぁと。
>>WEEKLY OCHIAI まとめノート|今こそ『ワーク・アズ・ライフ』だ
Q.落合氏のストレスに感じることとは?
「事務作業かな・・・。」
人によっては休みの時間が足りないことでストレスを溜める人もいれば、そうでない人もいる
労働時間がストレス、労働内容がストレスと人それぞれである。良いように選べばいいんです。
人それぞれストレスの溜まり方にも違いがあるので、自分にあったストレスマネジメントを考えるべきで、そのためには労働/休暇で考えるのではなくて、作業単位でストレス値を考えるべき。
そしてストレス値がどの程度まで溜まると、うまく頭が働かなくなったり、行動に支障が出てくるのかを自分で分かっている必要があると。
この考え方、すごく好きです。でも自分はまだ作業単位でのストレス値の計測をあまりやったことがないと思ったので、少し実践してみることにしました。
自分が大好きな作業
+++++ 仲の良い人と話すこと、バックグラウンドの異なる人と価値観を共有すること(読書も好き)
++++ 景色の良い場所へ行くこと、新しい場所を冒険すること
++++ 考える作業(計算・プログラミングすること、何かコンセプトを考えること、文章を書くこと…等)
+++ 最先端の技術や研究、考え方に触れること
+++ 人の役に立っていると感じる作業、周りで自分にしかできない作業
++ 運動、体を動かすこと
+ 効率良い作業(せっかちな方なので…)
こうした作業の結果、実績が目で見える形で積み上がると、幸せを感じている気がします。
自分が嫌いな作業
−−−−− 無駄な時間と思ってしまう作業(発言しない会議参加、社内の無駄な報告・連絡…等)
−−−−− 社内政治に絡む作業(ご機嫌取り、行きたくない飲み会…等)
−−−− 他人に気を使うこと
−−−− 他人に迷惑をかけること
−−− 誰かに指示されてやる作業
−−− 睡眠不足でいること
−− 大勢の前で話すこと
−− 将来役に立たないスキルを磨くこと
−− 単純作業、効率の悪い作業
1日の半分も、上のような嫌いな作業の時間で埋まっていると、段々と気が病んでしまっている気がします。
嫌い→好きに置き換える試みをしている作業
自分の過去を振り返ってみると、社会人1年目の間は、上で挙げた嫌いな作業を避けることができず、死んだ魚のような目をして会社へ通っていたように思います。
社会人2年目にもなると、自然と嫌いな作業を好きな作業に置き換える試みが徐々にできるようになったように思います。
具体的には
・自分が行きたくない飲み会や懇親会にはなるべく行かない
・変に周りに気を使わない(自然体で周りの人と接する)
・睡眠をしっかりとる
最近だと上に加えて
・発言しない会議は不参加or離席する、あるいは読書や自分の仕事など別の作業を試みる
・会社の制度やルールを活用して、「ギリギリセーフ」なところを攻める(自転車通勤、育休、クールビズ…等)
・興味のある技術を学ぶ場、実践する場を増やす(研修、業務アサイン…等)
・タスクを自動化・効率化する、苦手なタスクは他の人に任せる
こういったことを実践できるようになり、だいぶストレスは減っている気がします。
計画されたセレンディピティ(偶然)
仲山進也さんは、組織の壁を超えて価値ある何かを見出しつなぎ合わせ、新しい何かを創り出す「うろうろアリ」の存在価値に触れて、オリ・ブリフマン他著の「ひらめきはカオスから生まれる」から以下の言葉を引用しています。
曰く、イノベーション(ひらめき)を生み出すのは「穏やかなカオス」だと。
(中略)
そんな不思議な現象を「計画されたセレンディピティ(偶然)」と呼ぶーー。そんな風に書かれています。
「計画されたセレンディピティ(偶然)」、今までも何度か目にしたことがある言葉でしたが、偶発性を最大化するように計画して普段から行動することが、より楽しい仕事に出会うコツだと僕は思っています。
この本の中でも、その考え方に近い内容が多く触れられています。
例えば、「信頼する人からの頼まれごとは「はい」か「イエス」で答える」と書かれていました。
新しい価値観や仕事との出会いの機会を創り出す上で、この考え方は大事だと思います。また、そうした信頼できる人の存在を増やすべく行動するべきなのかな、と個人的には思いました。
他にも、「迷ったら、正しいほうよりワクワクするほうを選ぶ」と書いてあり、なるほどと思いました。
本著は、計画されたセレンディピティ(偶然)を最大化するためのノウハウが、数多く書かれている良書だと思います。
以上、本記事では仲山進也さんの「組織にいながら、自由に働く」を紹介しました。
自分にとって最高の仕事、より楽しい仕事を探す上で、とても参考になる良著と思いますので、ぜひ参考にして頂けると幸いです。
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