【読書レビュー】10年後の仕事図鑑(堀江貴文さん・落合陽一さん)

【読書レビュー】10年後の仕事図鑑(堀江貴文さん・落合陽一さん)

堀江貴文さん・落合陽一さんの共著「10年後の仕事図鑑」を読了しました。

>> 10年後の仕事図鑑

堀江さん・落合さんの二人らしい考え方が詰まっていて、読んでいて色々と考えさせられる良著でした。今回の記事では、こちらの書籍について紹介したいと思います。


AIで楽しくなる将来をいかに乗りこなすか

本のタイトルの通り、本の主な内容はAIによって10年後の仕事形態にどのように影響があるか考えることです。例えば介護職、エンジニア、研究者、職人、個人経営店、観光業…などの各業種について、今後AIによってどのように人間の仕事が代替されていくか、あるいは新しい仕事が作られていくか、について論じられています。

論じられている職種の数を数えてみると、AIによって「無くなる・変わる仕事」は31の業種、AIによって「生まれる・伸びる仕事」は12の職種について書かれています。

AIによって「無くなる・変わる仕事」の方が多く書かれていますが、とはいえ、これらの職種についても「人間の仕事は近い将来にAIに奪われる」と危機感を煽る形で論じられている訳では決してなく、「いかにAIを利用して新たな価値を創出するか」というポジティブな観点で書かれています。

「AIに仕事が奪われる」と悲観的になるのではなくて、「AIで楽しくなる将来をいかに乗りこなすか」というマインドセットであるべき、というのがこの本の主旨であり、現状の世の中への問題提起もそこにあると理解しています。

僕自身、「AIで仕事が奪われたらどうしよう」などという危機感は一切なく、むしろ楽観的な性格もあって、なぜTVなどではAIが仕事を奪う悲劇論がそこまで盛んなのかずっと疑問だったのですが、普段からフォローしている堀江さん・落合さんに改めてそのように世の中へ向けて発信して頂いたように感じ、読んでいてとても嬉しくなりました。

それと同時に、やはり今後はAIの技術についても少し知っておく必要があるなと思いました。今はAIの技術について勉強したいと思っています。

遊びを仕事にするハードルが下がってきている

AI技術についてより詳しく知る必要があるという認識以外にも、以下を改めて感じさせられました。

自分のブランド価値を上げることが重要である

→世間体を気にしすぎず、SNSやブログ等で積極的に自分の考え・行動をアウトプットするように心がけたい。

1つの分野に特化せず、複数分野で知識を身につけること、事業を複数立ち上げることが今後必要である

→何も考えずのほほんと日々を過ごすのではなく、普段から考えたことをどんどん形にしていくようにしたい。

普段の生活や遊びの中からも、仕事にするネタを探ること

→遊びの中にも仕事にできること・チャンスはあるので、それを形にしていきたい。例えば、その遊びを知らない人に広めて新たな気付きを与えたり、その遊びを一緒に行う人に新たな価値を提供したり、その遊びをする人同士を繋げたり、その遊びのやり方を変える、など。

会社勤めもそのブランド価値を生かすことができれば悪くない

→BtoBビジネスの会社の場合、個人として対外的に公表できる情報が少ないので、落合さんの言う「湯婆婆に名前を奪われる」感覚が強いと思う。BtoCビジネスであれば、会社のブランドを利用するのはより容易なのかも。

特にこの中でも、この本を読んで思ったのは「遊びを仕事にする」ことのハードルが下がってきていること。

ひと昔前は新たな仕事を作るためには、新技術で特許を取ったり、今まで誰も考えていなかった新規事業を創出したり、参入障壁を高くしたり、といったことが必要という印象でした。

でもそんな時代はもう終わっていて、今はSNS、Youtube、ブログなどに自分の好きな遊びをシェアするだけで仕事にできる。リスクテイクしなくとも、誰でも簡単に遊びから対価を得ることができる時代になってきている感覚がありました。

こんな人におすすめ〜仕事のあり方を変えたい、子供の将来を考えたい

僕がこの本を購入しようと思ったのは、フォローさせて頂いている堀江さんと落合さんの共著が出るのを待っていたというのもありますが、将来の職種にAIが与えるであろうと(現時点で)考えられている影響について、あとで振り返りやすい形で残しておこうと考えたからというのが主な理由です。

「なくなる仕事リストなんて血液型占いぐらいの精度しかない」と堀江さんが述べられているように、将来の予測に意味はあまりないことは理解しているつもりですが、AIやシステムによって仕事のあり方を変える側に自分自身が立っていたいという思いがあるため、この視点は大事だと考えています。

その意味で、「将来どの仕事が伸びるか、あるいは無くなるかという視点は、今後常に持ち続ける必要がある」と再確認できた意味でも、読んだ甲斐があったように感じます。

また僕には最近新しく子供ができましたが、子供達の将来や教育のあり方を考える上でも、改めて考えるべき重要なテーマについて再認識できました。

同じように考える他の方にも、ぜひ読んでもらいたいと考えています。妻にもあとでオススメしてみようと思います。

 

以上、本記事では堀江さん・落合さんの書籍「10年後の仕事図鑑」を紹介しました。